« そろそろハロウィン | Main | ヘタエ秋の祭典2004-3★参加 2 »

2004.10.17

子どもに投資する気は?

kakoさんのサイト、「Kakoの手文庫」の記事経由で:

Kakoの手文庫: 少子化問題の根っこ

結局のところ「少子化問題」というのが政府にとってあくまで「高齢化問題」から派生しているもので、若い人になんとか「産んでもらおう」という視点で語っているというところに問題があるんじゃないだろうか。子供を産み育てることは、人に「お願いします」と言われてすることではないはずだ。「安心して産ませて下さい」という当事者の話にならなければ、決して解決するはずがないと思う。

どうもこの国は、少子化を問題視するわりには子どもの為の投資はしたくないというのが本心なんでしょうねえ。

週刊!木村剛: 日本は高齢者天国なのか?:48%対3%

これは、国が高齢者対策として支払っている国家予算が総予算の48%を占めているのに対して、少子化対策に振り向けている予算が3~4%にすぎないということなのです。他の先進国では、高齢化対策30%で、少子化対策10%くらいだと指摘していましたから、日本が高齢者に優しく、少子化に無関心な国であるというのは、どうも事実のようです。

あらためて数字で見ると、ああやっぱりって感じです。老人に対する設備の増え方とドンドン削られる一方の子どもに対する予算。本来少子化で今まで通りの予算でもっと1人にかけられる予算が増えてるはずなんですが。増えてる気がしませんものね。

子どもが出来ると損する? というのは、過去に僕も「お得感がないんだもん」という記事を含めて何度か記事にしてます。

少子化に対する対策は、子どもをつくると損するという負のメンタル面をなんとかするというソフトウェア部分です。
前からブツクサいっているように、政治屋と官僚は、予算はすぐさまモノとして見え、取り巻きが儲かるハードウェアに投資するのが大好きです。一方、育成とか時間のかかるそして目に見えて成果が見えづらいソフトウェアものへの投資は大嫌いです。高齢化はすでに団塊の世代が年金生活に入り、対象人数が一気に膨らみまくり、予算として大きく動いているから取り組めばすぐに成果として跳ね返ってます。まあ、自分らがすぐにお世話になるところのほうが先にせんといけなくて、死後のことは二の次というのがあるのかもしれません(苦笑)
少子化はほっとけば対象者がドンドン減るわけですから、努力なしにほっとくだけで経費もドンドン減る方向であって、予算が削りやすい楽でいい環境になっていってます。ここに投資して子どもらがより良い納税者になってくれるまでの10年20年の間、なんの経済的成果はでてこないわけです。本来は、すぐに効果が出ない長期的な目で育てるようなものを一生懸命に国が行わないといけないはずなんですが、すぐに経済的に立ち上がるようなものばかり一生懸命です。そりゃそうです、そっちのほうがリベートたっぷりですもん。少子化に対応しても全然儲かりそうもないですもん。対象者どんどん先細りですし。

で、役所がとりあえずやることはやっぱり企業努力と保育園を増やそうとかハードウェアのことばかり。判で押したように育休啓蒙、時短の労働条件改善、保育園定員増。働ける場の確保さえすれば損した気分にならない? それも大事かもしれないけど、それ以前の話だからさ。子どもをつくると損かもというのを気持ちが解消されない限り、つくろうと考えないってば。
どこに投資して欲しいかというと。。過去の記事、「誰って国民以外いないですな」に書いてるとこかなあ。
一番困ることは、今現役の子どもを産み育てる世代が自分たちが老後になったときに一番影響を受け始めるはずなのに、自らどんどん子どもを作りたくない方向に行っていること。どうしたもんでしょうねえ(- -;

ぶつぶつぶろぐの過去の記事:
誰って国民以外いないですな
お得感がない証拠?
もっと公立学校に資金を
お得感がないんだもん

|

« そろそろハロウィン | Main | ヘタエ秋の祭典2004-3★参加 2 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

Comments

くっきもさん、こんにちは。
TBありがとうございました。

戦後、日本の復興が早く、経済成長が著しかったのは、学校などへの教育費にかなりの国費を費やしたからだという指摘があるそうですね。
「未来の日本を背負って立つ」というのは何も「老人の生活を支える」ということだけではないはず。そういう発想をしてもらうことで、子供を持つ事へのイメージが少しでも明るくなるんじゃないのかなあと、くっきもさんの記事を見ながら感じました。

Posted by: Kako | 2004.10.18 10:58

Kakoさん、いらっしゃいませ。

今回、老人問題と少子化に国の投資というところから判りやすく老人を支えるお金に注目した書き方をしてますが、経済的なことだけじゃなく、文化やすべての成り立ちを将来支える人がいなければ国はやっていけなくなるのですが、、、
子育て世代が、経済的なことだけじゃなく子育てに対して損だと思ってしまっているネガティブな感情をポジティブなメリット(子どもの笑顔ひとつでデヘデヘの気分になれるというのも親の得する特権の1つ(^^なんですけどね)でどこまで埋められるかが鍵だと思ってるんです。
子育て世代に限らず、子どもが必要ないと思っている人に対しての脱少子化メリットってなんでしょう?難しいですけどそれが説明できなきゃ子どもを持つ人に対しての逆風も緩みません。。。

Posted by: くっきも | 2004.10.18 19:09

くっきもさん、こんばんは。

そうそう、そうなんですよ!! 老人問題だけじゃないんですよね! 
子供って未来の象徴ですから、子供を大切にするということは、国の未来そのものを大切にするということだと思います。んー、でもこの言い方では抽象的すぎて、やはり説明には足りないのでしょうか・・・。

Posted by: Kako | 2004.10.18 20:46

kakoさん:
>抽象的すぎて、やはり説明には足りないのでしょうか

子どもがいないほうがいいと思ってる人には具体的になぜ居たほうがいいのかを説かないと判ってくれないでしょうね(^^;
で、まずは判りやすい「あなたの老後を支える」ということで振るわけです。
もっといい具体的な例ってないもんかなあ。

Posted by: くっきも | 2004.10.19 00:37

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 子どもに投資する気は?:

» 「少子化」私たちの社会 [ジャンバラヤ -父・母・子のためのごった煮つぶやき集-]
 少子化の問題が話題になるようになってから、しばらくたちます。産まない・産みたく [Read More]

Tracked on 2004.10.19 11:39

« そろそろハロウィン | Main | ヘタエ秋の祭典2004-3★参加 2 »