« ぬくぬく… | Main | うわうわうわうわ。。 »

2004.10.23

電子カルテはいつになるやら

電子カルテ共有、各地で休止 手間と費用に医師ら敬遠 -- asahi.com : 健康 : 医療・病気

経済産業省の支援を受けて、電子化したカルテを地域の医療機関で共有し、病院や診療所間の連携に役立てる取り組みが、全国各地で次々と休止に追い込まれている。地域ごとのシステム開発を国費で支援し、開発終了後も継続をもくろんだが、事業期間が終わると費用は医療機関の負担に。「費用が高すぎる」「入力が面倒」などと、医師らに敬遠されたようだ。

微妙に自分のお仕事に絡んでる話。どう絡むかは内緒ですけど(^^)
こんなところに金を出す前に法整備のほうが先でしょうに。
国費ばら撒き無駄遣い。
使わないで済むなら誰も維持費を投資しませんってば。

レセプト関連は、帳票を電子化することでの省力化や薬の処方箋の詳細なものをプリントアウトすることがウケてることからの波に飲まれて、だいぶ電子化が進みました。いまや小さな医院に行っても、パソコンからプリントアウトされたレシートとと薬の写真入の処方箋をもらうようになって来ましたね。

しかし、日本ではカルテを含めた画像情報システム(PACS)を共用するようなトータルな電子化というと遅々として進みません。超ド級の大きな病院と必死に先進化を進める2,3の病院でようやくボチボチと入ってるって言うのが実情です。しっかし、何で進まないんでしょう。

まず、大抵の日本人はキーボード使って診療結果を入力することに慣れてないんです。これはお医者さんといえども同じこと。それを見越しての入力システムとワークフローを考えて導入しないとイキナリつまづくことになるわけです。次に費用対効果。自分の入れたデータをいつ使うのか?他の人が使うのか?半年もするとその患者が再診にでもこないかぎりほとんど使いませんもんね。セカンドオピニオン(他の医者も診て意見を言う)も確立してませんし、どこか違う医者を紹介しても元のカルテのコピーを送るってこともしやしません。(自分でもあとで読めないようなキッタナイ字でも許されるわけですもん) つまり、多くの医者にとってちょっとした自分用の備忘のメモ書き程度と思われてるわけですので、いまの紙ので十分間に合っていれば、お金をかける気はサラサラないわけです。
ましてやこういうシステムは、入れたとき以上にメンテナンスにお金がかかります。日々溜まるデータを蓄積するための容量拡張も必要です。それ以上にどんどん金をかけて使いやすいように育てていかねばならないのです。半端じゃなくお金がかかります。中小の病院ではシステムのメンテナンス要員を専門に置くだけの余裕もありません。
国費の切れ目が縁の切れ目、自分たちがそのお金を負担してまでシステムとして使うメリットを享受できないので、このプロジェクトは終わってしまったのでしょうね。
まったくもって思慮不足からくる国費の無駄遣い。というか納入業者だけが潤っただけってやつかな。

システム継続に成功した地域もある。愛知県の豊田加茂医師会では、トヨタ記念病院(豊田市)が月約130万円のシステム維持費を負担し、開業医の負担は月約4000円のインターネット接続料のみ。現在も38機関が続け、月ごとのデータベース検索件数は多い時で約2600件と好調だ。

豊田市のトヨタ記念病院だけがなんだか成功例のように書いてますが、たぶんここはトヨタ記念病院が中心になって開業医に電子カルテシステムの検索を開放し、地域ぐるみでの医療ネットワーク作りから始めたのでしょう。つまり、他の地域のシステム導入有きから始めたのと違い、ワークフロー改善から始めたわけです。そして潤沢に経費を投入しシステムの維持と改善を進めていった結果なんだと思います。月約130万円というと専任担当者1人分をアウトソーシングするとそんな感じかな。

あと進まない最大の問題があります。それは法整備。
カルテやX線写真、MRI、心電図などなどの電子データをいかにして、つまりどんな電子メディアにどのように記録しどこに保存すべきかというのがきちんと困ったことに決まってないのです。なにせキッタナイ字で他の人が読めそうもないカルテでもいいという業界です。カルテは医療をどのようにおこなったかというログなのに、事故があっても医療行為の証拠として公開も断固として最後まで拒むような業界です。まずここの意識を変えさせるような法整備、1人の患者に対する医療機関で共有すべきログであり、医療行為の証拠である、求められれば短時間ですべてのデータが提出可能な状態にすべしという法(コンプライアンス)の強制が必要でしょう。実は海外ではすでにこのような法整備が進んでおり、そのなかには最短数時間で証拠データを提出できることなどもあったりするわけです。そのため、もう慌てて電子化と高速検索化を進めてたりします。
でもまあ、票まとめて献金しまくってくれる医療関係者に対してキッツイ法整備なんていつになったらできるやら。。(- -;

|

« ぬくぬく… | Main | うわうわうわうわ。。 »

ニュース」カテゴリの記事

Comments

くっきもさんも大変ですね。
なんだか財前教授の顔が浮かんできました。

医療業界って、とてつもなく頑固なカビに覆われた白い巨塔なんですね(カマンベールチーズみたく食べごろがわかるといいんですけど(笑))。

それを崩すのはSEさんなのかっ!?
がんばれっ。

Posted by: まりあ@ | 2004.10.23 at 17:22

まりあさん、こんばんわ

>くっきもさんも大変ですね。
いや、私は直接なにかあるわけじゃないので
全然大変じゃないんですけどね(^^;

>それを崩すのはSEさんなのかっ!?
うむむむ。。
崩すのは元看護婦な大臣で寝ないで勉強してる
あのおばさんかもしれません(爆)

Posted by: くっきも | 2004.10.23 at 19:02

>トヨタ記念病院が中心になって

おっと、身近な病院の名前が!
私の住む足助町も来年度からは市町村合併で豊田市です。

>そして潤沢に経費を投入し

世界のトヨタさんの病院ですからねー。
経費だけでなく、運営についても通常の医療業界とは別世界なのかもしれません。

Posted by: Key | 2004.10.25 at 10:38

keyさん、こんばんわ

おお、足助町も豊田に合併になるんですか!
えらく広い市になりますねえ。。。

>世界のトヨタさんの病院ですからね
まあ、とりあえずの補助金欲しさで
始めたわけじゃないでしょうからね。。。さすがに(笑)

Posted by: くっきも | 2004.10.25 at 20:51

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/10432/1713296

Listed below are links to weblogs that reference 電子カルテはいつになるやら:

« ぬくぬく… | Main | うわうわうわうわ。。 »