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2004.07.04

教えられる人がいない

例の事件以降、やれ学校できちんと教えろという声がいっぱい上がっていますが、じゃあ学校側の実態はというのを数字で見てみたいなと思っていたら、普段から教育や福祉を話題にしていて良く見に行くページにありました。

こころが幸せになるプログラム: 学校IT環境の2005年度達成は困難

コンピュータを操作できる教員は、小学校で88%、中学校で87%、高校で89%で、約9割の教員がコンピュータを使える。
 一方で、コンピュータを使って教科指導ができる教員は、小学校で66%、中学校で46%、高校で38%ほどである。
 国や教育委員会の情報教育に関する研修を受けた教員は小学校で21%、中学校で13%、高校では8%にすぎないのである。
 ということは、ほとんどの教員は、国や教育委員会以外の情報教育に関する研修を受けるか、自己研修でコンピュータの操作技術を身につけて授業に使っているということになる。
 また、コンピュータを使ってと限定したが、情報教育を推進している教員となると、上の数値よりもかなり低いことが想像される。

関連リンク
IT教育:学校IT環境の05年度達成は困難 JAPET MSN-Mainichi INTERACTIVE 教育ニュース
学校における情報教育の実態等に関する調査結果
小・中・高校教育に関すること(情報化への対応)-文部科学省

ほとんどの教員は、それなりにPCを使う状態にはなっているけど、指導できるかというと、レベルが上がるごとに指導できない状態に陥っていることがよく判る数字です。

つまり、電源を入れてお絵かき程度とWebの一端を教える程度の小学校ならいざしらず、Webで情報を仕入れ、表計算やワープロ、プレゼンテーションソフトあたりをそこそこ使ってレポートを1本仕上げられる程度を期待される高校となると、指導できるレベルはかなり専門性を含んだ高度になるわけです。
結果、教科指導が出来る教員の割合は低くなっていかざる得ない。
となれば、研修に通ったりしてリテラシーの度合いを上げないといけないはずなのですが、現実は逆のようで、小学校教員のほうが研修に出かけ、中学、高校になるほどに行く人がいないという数字です。
逆に専門過ぎて、小学校では全担任が全教科を受け持つので満遍なく知らねばならず、みな研修に出かけるが、中学高校になるともともと情報の教科を受け持つ人の割合が少なく、その中でも研修を受けるような人は少ないという結果なのかな。それとも専門性が高いので自分で民間のコンピュータ学習塾にいってるんでしょうか。
そうだとしても教員のリテラシーに関しても研修に出かけている数字の低さからほとんどが独学ベースでしょう。一定のレベルを教えられるかというと、ちょっと不安です。この状態の学校にWebの使い方を生徒にちゃんと教えろと個々の学校に苦情の電話を入れるのはやっぱり間違いといわざるえないですねぇ(- -;
それにいくら専門性が高いからといって、いまやすべての授業でなんらかのコンピュータでの授業を取り入れていかざる得ないので、情報の授業を受け持ってる教員だけが教えられるレベルであるというわけにはもういかないでしょう。まず教員のレベルアップがなければ、学校での情報教育ってありえませんから。。
といっても、コンピュータに対してそれぞれ得手不得手があるでしょうし、どのようにレベルを引き上げていくのでしょうか?

2005年度までに小中高校でコンピュータが活用できる環境をという推進を行ったものの、機材も一人1台というのも進まず、教員の指導できるレベルにというリテラシーもあまり上がっていないように思える。傍から見ていてほとんどの学校は、生徒2,3人に1台というのがやっとだろう。
学校の購買に出入りする業者が持ってくるPCは、異様に(いらないオプション満載で、かつ学校用という謎の仕様のPCだからという理由で)高額で、かといって学校側の購買担当にその見積り額に対して何かいえるほどの知識もなく、予算で買えるPCの数が限られれしまうという話も聞いたことがある。そういう点はいったいどういう指導をおこなってるんだろう。ざっと資料を見ても、専門家と業者の言うことをよく聞くように程度しか載ってないなあ。
校内LANというのもきちんと整備するには、ファイアウォールやセキュリティポリシーの設定、維持運用、日々のコンテンツの整備、ツールの開発などかなりの専門性が必要で、普通はアウトソーシングするんだろうけど、そんな予算がもらえているとは到底思えないし、いったいどうしてるんでしょうね。
ちょっとした部署でよくあるパターン、よく知ってそうな社員におっ被せてボランティア状態でヒーヒーなのとおんなじように、よく知ってそうな教員におっ被せてるというのが実情じゃないかと思ってるんですけど。。
情報機材専任の担当教員というのが学校に1人置くとか言わない限り、生徒も含めて数百人規模のネットワークの維持運用管理はほんとうは無理なんですが、そんな予算はないでしょうねえ。そうじゃなくても少子化が進んでも人件費を削るほうが優先で30人学級にできないんですから。。

やっぱり人件費を含む予算不足を何とかすることと業者丸投げを止めない限り、各学校単位で少ない機材費で効率よく導入するためのコンサルティングの不在をどうにかしない限りこれ以上は進まないだろう。特に公立校は。。
だからといって家で何とかできる人もますます限られちゃうし。親の世代も指導できるほどに知ってる人ってそう多くないからね。
もっと公立学校に資金を」や「お得感がない証拠?」という記事に書いたとおり、もっと予算を子どもらに突っ込むことは出来ませんか>お役人&政治家さん

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